2026/07/17 20:28

― ブランドの原風景 ―


イタリアへ通い始めた頃のことを、今でもよく覚えています。

当時の私は、イタリアの商品を日本へ紹介するバイヤーとして、各地を訪れていました。
ある取引先へ向かう途中、立ち寄ったのが南イタリア・アマルフィでした。
アマルフィへ向かうには、途中のサレルノからバスで崖沿いの細い道を走るバスに30分揺られるか、ナポリから船で渡る2時間コースかの二つの方法がありました。
実は私は乗り物酔いをしやすく、どちらも少し苦手でした。

それでも、「また行きたい」と思わせる不思議な魅力が、アマルフィにはありました。
海と空の青。
崖に貼り付いたように建つ白い家々。
山々の緑。
そこには、日本では出会ったことのない色彩が広がっていました。


そして、忘れられないのが大きなレモンです。
太陽をいっぱいに浴びて実る鮮やかな黄色は、日本で見慣れたレモンとはまるで違う印象でした。

海の青、空の青、レモンの黄色。
どの色も自然の中で美しく調和し、街全体が一枚の絵画のように感じられました。

その時、私は思ったのです。
「こんな豊かな自然に囲まれているからこそ、この美しい色彩が生まれるんだ。」
その感動は、今でも心の中に残っています。


アマルフィは、朝、昼、夕暮れ、そして夜へと、一日の中で何度も表情を変えます。

朝は澄みきった青。
昼は眩しい太陽の光。
夕暮れには街全体がやわらかなオレンジ色に染まり、海は静かに輝き始めます。
時間が変わるたびに景色の色も変わり、そのたびに新しい感動を与えてくれる場所でした。

私がAzzurro e Biancaで届けたいと思ったのは、単に「イタリアらしい色」ではありません。
イタリアで感じた、美しい色彩に心が動く瞬間。
その体験そのものを、日常の中へ届けたいと思ったのです。

その想いは、やがてBianca Collectionという形になりました。
イタリアの色彩を、日常へ。
この言葉の原点は、アマルフィで出会った景色の中にあります。